乳製品が止められない
2023/09/29

上田
馬込沢うえだ鍼灸院院長
鍼灸でみんなを幸せにしたいと
日々精進

roo
健康に興味のあるネコ
出身地:千葉
好きな食べ物:肉

roo
乳製品を摂りすぎると良くないの?

上田
何でも摂り過ぎればよくないけど、何かしら体の不調がある人は控えるか、場合によっては止めたほうがいい

roo
乳製品を摂りすぎると何でよくないの?

上田
牛、ヤギ、人間、のお乳にはエストロゲンというホルモンや、IGF-1という成長因子が含まれているんだけど、これは赤ちゃんの成長を早めるためにとても大事な物質なんだ

roo
ふーん

上田
だから赤ちゃんには欠かせない、でも

roo
でも?

上田
お乳を飲むべき時期を過ぎて飲んだら、発ガン性をもつものになるという報告があるんだ

roo
えー

上田
特に草食動物のお乳には多いんだって

roo
なんで?

上田
野生では、草食動物は速く成長しないとライオンに食べられちゃうでしょ

roo
あー、そうか

上田
だから、とくに性ホルモンとの関係が大きい子宮内膜症や子宮筋腫、チョコレート嚢胞など卵巣に問題がある人や前立腺に問題がある人は乳製品は止めた方がいい。子宮内膜症は不妊や子宮癌のリスク因子になるといわれているしね

roo
そうですね

上田
東洋医学的に見ると乳製品は「痰湿」を作りやすい食物だよ

roo
痰湿というのは体の中の余分な水分のことですね

上田
痰湿があると瘀血も形成されやすい。瘀血はさまざな病気の元凶となってしまうんだ

roo
瘀血や痰湿が、子宮や卵巣、男性だったら前立腺に悪影響を及ぼす?

上田
そういうことだね。こういう場合、活血化瘀や健脾利湿といった治療が必要になるんだけど、何よりも乳製品を止めること

roo
はい

上田
乳製品の摂り過ぎによって起こると考えられているのは、それだけじゃないよ

roo
たとえば?

上田
カルシウムの過剰摂取は、マグネシウムや鉄、亜鉛などの吸収を阻害する可能性があって、結果として、骨の形成に逆効果となる場合や、腎臓結石のリスクが増すこともあるんだ

roo
逆効果になってしまうんですね

上田
カゼインなどの乳タンパクにアレルギーを持つ人では、皮膚トラブル、喘息、消化不良などを起こしやすい

roo
ふむ

上田
乳製品によって慢性炎症が誘発されることも報告されている

roo
慢性炎症?

上田
慢性炎症が起こると、目立った症状がないんだけど、身体の中でじわじわとダメージが蓄積していって、さまざまな慢性疾患や老化を促進させるんだ

roo
怖いですね

上田
慢性炎症が引き起こすものにはいろいろあって

roo
どんなもの?

上田
Ⅱ型糖尿病、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、認知症、うつ病、慢性疲労、関節リウマチや橋本病などの自己免疫疾患、アトピー性皮膚炎、吹き出物、肌荒れ、過敏性腸症候群、いろいろなガン等々

roo
ずいぶん沢山あるんですね

上田
体は全部つながっているからね

roo
まー、そうですね

上田
東洋医学でも瘀血は万病の元だ

roo
「血(けつ)」と関係しない組織や臓器はありませんもんね

上田
そういうことだね

roo
乳製品が止められない人がいるみたいですけど

上田
乳製品に含まれるガゼインやホエイという乳タンパクが消化される過程で、エクソルフィンという物質を生じるんだけど、

roo
エクソルフィン

上田
このエクソルフィンが中枢(脳)に作用して快感や安心感を与えるんだ。一種の麻薬みたいなものだよ

roo
へぇ

上田
チーズや牛乳などを「無性に食べたくなる」「やめられない」と感じる人が多いのは、この作用の一因と考えられる。特にチーズは「乳製品の中でもっとも濃縮されたエクソルフィン(カソモルフィン)が含まれる」

roo
だから止められないんですね

上田
そういうこと

roo
どうしたらいいですか?

上田
まずはしっかりと食事を摂ること

roo
基本ですね

上田
しっかりと食事を摂っていないと、つい余計なものに手がのびる

roo
そうですね

上田
なんでも適度が大事だよ

roo
無添加のチーズなんかもよくないですか?

上田
加工食品よりはいい。市販のチーズ風食品やアイスには、安定剤、人工香料、甘味料などが含まれ、これらが腸内環境を悪化させたり、アレルギー・炎症の引き金になるよ

roo
やっぱり

上田
加工乳製品は、ガゼインやホエイの存在に加えて、脂肪・糖・添加物・加工処理など、複数の要因が複合的に絡み合うからね

roo
予防の人は控えめに、病気がある人は止めた方がいい、ということですね

上田
そういうことになります
無理にやめようとするより、まずは「なぜ欲しくなるのか」を知ることが大切です。少しずつ減らす工夫や、体がどう感じているかを見つめるだけでも、あなたの選択は変わっていきます。焦らず、やさしく、自分のペースで。