

2024/04/07
〜妊娠しやすい身体を、自然に整える〜
「いつかは赤ちゃんを…」と思っていたのに、なかなか授からない。
そんなとき、多くの方が「自分に何か原因があるのでは」と悩んでしまいます。

🐱不妊とは
日本産科婦人科学会では、不妊を
「妊娠を希望して1年以上、避妊をせずに夫婦生活を送っても妊娠しない状態」
と定義しています。
排卵の異常、卵管の通過障害、子宮や卵巣のトラブルなどの女性側の要因に加え、
精子の数や運動率、形態の異常といった男性側の要因もあります。
原因が特定できない「機能性不妊」も少なくありません。
🐧不妊治療の主な方法
現代医学では、体の状態や年齢に応じて次のような方法が取られます。
① タイミング法
排卵の時期を予測し、妊娠しやすい時期に夫婦生活を持つ方法。
身体への負担が少なく、自然に近い治療です。
② 排卵誘発法
排卵が起こりにくい場合に、ホルモン剤などで排卵を促す方法。
ただし、刺激の強さによっては卵巣に負担がかかることもあります。
③ 人工授精(AIH)
排卵のタイミングに合わせて、精子を子宮内に注入します。
精子の運動率が低い場合や性交のタイミングが取りにくい場合に行われます。
④ 体外受精・顕微授精(IVF・ICSI)
卵子と精子を体外で受精させ、受精卵を子宮に戻す方法。
成功率は高まりますが、費用や身体への負担も大きくなります。
☯ 東洋医学的な考え方
東洋医学では、不妊を「からだ全体のバランスの乱れ」として捉えます。
冷え、血流の滞り、ストレス、睡眠不足、気(エネルギー)の不足など、
一見小さな不調の積み重ねが、生殖機能の働きにも影響すると考えられます。
鍼灸では、ツボを用いて血流を促し、ホルモンバランスや自律神経の働きを整え、
「妊娠しやすい身体」へと導きます。
また、男性の場合でも、精子の質や運動率の改善、ストレス緩和などに効果が期待できます。
⚖️ 西洋医学との併用
最近では、体外受精や人工授精と並行して鍼灸を受ける方も増えています。
東洋医学は、「治す」というよりも「整える」ことを得意とするため、
ホルモン治療や排卵誘発による負担の軽減、体調の安定にも役立ちます。
🌎最後に
当院では、東洋医学の考え方をもとに、
西洋医学との併用にも配慮しながら、妊娠しやすい身体づくりをサポートしています。
🌞体を内側から温め、ホルモンバランスを整えるサポートを行っています。不妊症や生理痛など、女性特有の症状に体をやさしく整える「光線療法」もおすすめしています。
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2024/04/07
― 妊娠・不妊を理解するための第一歩 ―
妊娠や不妊のことを考えるとき、最初に知っておきたいのは「女性の体がどのようなリズムで動いているのか」ということです。
私たちの体は、約1か月をかけて変化を繰り返しています。その中心にあるのが「女性ホルモン」です。

⏰女性ホルモンのリズム
女性ホルモンには主に2つの種類があります。
・エストロゲン(卵胞ホルモン)
排卵前に多く分泌され、子宮内膜を厚くしたり、肌や髪をつややかにしたり、気分を安定させる働きもあります。いわば「体を整えるホルモン」です。
・プロゲステロン(黄体ホルモン)
排卵後に多く分泌され、受精卵が着床しやすいように子宮の内膜をふかふかにします。体温を少し上げ、体を守りながら妊娠に備える「守りのホルモン」です。
この2つのホルモンがリズミカルに増えたり減ったりすることで、「月経周期」が生まれます。
これらのホルモンは卵巣から分泌されますが、実はその働きを指令しているのは脳です。
脳の視床下部が分泌するGnRH(卵胞刺激ホルモン放出ホルモン)が、下位の下垂体を刺激して**FSH(卵胞刺激ホルモン)やLH(黄体形成ホルモン)**を分泌させ、これらが卵巣に働きかけてエストロゲンやプロゲステロンを分泌させます。
つまり、ホルモンの働きは「視床下部 → 下垂体 → 卵巣」という階層的な連携によって成り立っています。
この仕組みを知っておくと、のちに触れる「ストレスによる月経不順や不妊」の原因を理解しやすくなります。なぜなら、ストレスは最上位にある視床下部の働きを直接乱してしまうからです。
📅月経周期の流れ
月経周期はおおよそ28日前後ですが、25~35日でも正常の範囲です。
大きく分けると次の4つの時期があります。
・月経期(約1~5日)
妊娠が成立しなかったため、不要になった子宮内膜がはがれ落ち、月経として排出されます。体は新しい周期の準備を始めています。
・卵胞期(約6~13日)
脳からの指令で卵巣内の卵胞が育ちはじめ、エストロゲンが分泌されます。心身ともに調子が上向きやすい時期です。
・排卵期(約14日前後)
成熟した卵胞から卵子が飛び出し、受精できるのはおよそ1日。その前後3日ほどが「妊娠しやすい期間」といわれます。
・黄体期(約15~28日)
プロゲステロンが多く分泌され、体温が上がります。妊娠が成立しなければホルモン量が下がり、次の月経が始まります。
🌡基礎体温が教えてくれること
女性ホルモンの働きを知るもう一つの手がかりが「基礎体温」です。
朝、目を覚ました直後に測る体温のことで、ホルモンの変化によって次のような特徴が見られます。
・低温期(卵胞期):エストロゲンの影響で体温が低め
・高温期(黄体期):プロゲステロンの影響で体温が少し高め
このように、基礎体温が「低温期→高温期」と二層に分かれていれば、排卵が起こっている可能性が高いと考えられます。
逆に、二層にならない、周期が乱れるなどの場合は、ホルモンバランスの乱れや排卵障害が隠れていることもあります。
⚖️ ホルモンのバランスと体調の関係
女性ホルモンの分泌はとても繊細で、ストレス・睡眠不足・冷え・食生活などの影響を受けやすいものです。
ちょっとした生活の乱れが、月経不順や排卵障害につながることもあります。
だからこそ、体のサインを日々観察し、自分の周期を知ることが「体質改善」の第一歩になるのです。
まとめ
妊娠・不妊を理解するためには、まず自分の体を知ることが何よりも大切です。
ホルモンの働きや基礎体温の変化を知ることで、体がどのように妊娠に備えているのかが見えてきます。
それを理解した上で、東洋医学的な体質の視点を加えると、より深く「なぜ妊娠しやすい体」「妊娠しにくい体」があるのかを読み解けるようになります。
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2024/04/07

