🌿 疲労について ― 「休め」のサインを見逃さないために
2025/11/27
私たちは日々、仕事や人間関係、環境の変化などの中で、知らず知らずのうちに「疲れ」をためています。
しかし、現代社会ではこの疲労を「感じないようにする」ことが美徳とされる風潮もあり、
多くの人が体の声に気づかぬまま無理を続けてしまっています。
😊 「楽しい」ときは疲れを感じにくい
楽しいことをしているとき、人は不思議と疲れを感じにくいものです。
これは、脳内で快楽ホルモン(ドーパミンなど)が分泌され、疲れの感覚を一時的に鈍らせるためです。
けれども、どんなに楽しいことでも休養が取れていなければ、いずれ楽しめなくなってしまうことがあります。
それは、心身のエネルギーが底をつきかけているサインです。

⚠️ 疲れは「休め」という体のメッセージ
疲労とは、体からの「そろそろ休んで」という大切なサインです。
このサインを無視し続けると、徐々に感覚が鈍り、
「疲れていることにすら気づけない」状態に陥ります。
その極端な結果が「過労死」と呼ばれるものです。
つまり、疲れを感じられること自体が健康の証であり、
「疲れを取る」とは単に楽になることではなく、
体の自然治癒力を取り戻す行為でもあるのです。
🩸 鍼灸の目的 ― 「疲れを感じる力」を取り戻す
鍼灸の目的のひとつは、疲れをしっかり感じ取れる身体に戻すことです。
これは「疲れやすくなる」こととはまったく違い、
自分の限界や不調を正しく察知できるようにするということです。
治療後に「だるさ」を感じることがありますが、
それは体が回復モードに入った証拠です。
そのときこそ無理をせず、体の声を聞いてしっかり休むことが大切です。
☯️ 東洋医学で見る「疲労」=「気虚(ききょ)」
東洋医学では、疲労を「気虚(ききょ)」――すなわち生命エネルギーの不足と捉えます。
「気」は体を動かし、温め、回復させるエネルギー源です。
これが不足すると、
疲れやすい
集中できない
冷えやすい
抵抗力が下がる
などの不調が現れます。
🍽️ 「補気」と「活動」のバランス
疲労を回復するには、気を補う=補気(ほき) が必要です。
食事・睡眠・呼吸などを通して気を補い、それをうまく使うためには適度な活動も欠かせません。
食べることでエネルギーを取り入れ、動くことでそれを血や筋肉、熱へと変えていく。
この循環がうまく働いていると、体は自然と温まり、疲れが溜まりにくくなります。
🌙 「疲れを取る=自然治癒力を高める」
東洋医学的にいえば、疲れを取るとは自然治癒力を高めることと同義です。
体が回復する力(自己治癒力)は、十分に休み、気を補い、血の巡りを良くしてこそ働きます。
逆に、疲れを溜めたまま病気が良くなることはありません。
まずは「疲れを癒す」ことが、すべての治療・予防の基本です。
🌞疲労・過労軽減のために可視総合光線療法もやっています。
📖疲労ノート
🍙Amebro 目の疲れは“目だけの問題”じゃない?東洋医学が教える本当のケア
🍙Amebro 病気も薬も、結局は“マッチポンプ”?自分にできることを考える
🍙note 水虫や皮膚トラブル…、実は「体の内側から」のサインかも
🍙note 「病気」ではなく「人」を診るということ~東洋医学の視点から見えてくるもの~
🍙note 「夏の病は冬に、冬の病は夏に治せ」──東洋医学が教えてくれる季節の知恵
🍙note 肩こりに効く⁉ ふくらはぎストレッチの意外な効果
🍙note【後編】なぜ運動で体調が悪化するのか? ~誤解された運動処方のリスク~
🍙note【前編】「とにかく運動すればいい」は危険な誤解 ~運動神話の落とし穴~
🍙note その痛み、本当に“急性”ですか? 〜慢性痛の中に隠れる発作〜
🍙note ケガや病気は「当たり前」じゃない ~未病治の大切さ~





















